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2024年トレンド考察!私たちの自然でリアルな姿はどこにあるのか。

年を重ねるごとに、1日が過ぎ去る体感速度が上がっていきますが(この現象、ジャネーの法則というそうです!)、早いもので、2024年に入ってすでに1か月が経とうとしています。
そこで今回の記事では、2024年にトレンドになりそうな3つのものごとについて考察してまいります。


①TEMU:自分に合うスタイルを手軽に試せる

最近、スマホを触っていると頻繁に遭遇する広告があります。
それが「TEMU(テム/ティームー)」の広告です。

そもそも読み方からしてわからなかったくらいですが、シルホド!のZ世代メンバーによると、雑貨や家電を中心に扱っている中国発の激安マーケットプレイス、とのこと。

なお、検索エンジンで「TEMU」と検索しようとすると、「クーポン」、「安全」、「怪しい」、「詐欺」、「評判」、「大丈夫」、「買ってみた」などが併せて入力されるワードの候補に現れます。現状は恐る恐るではあるものの、このマーケットプレイスを使おうとしている人が増えてきているようです。

中国系アパレルECであるSHEIN(シーイン)も、当初は懐疑的な声もありましたが、日本ローンチから2~3年を経て、一定の利用者を獲得しているようなので、TEMUも同じような道をたどるのかもしれません。
なお、アメリカではTEMUはAmazon、Walmartに次ぐ訪問者数をたたき出しているというようなデータもあるようで、勢いはすさまじいものを感じます。

TEMUの魅力の一つが、「圧倒的な低価格」です。失敗しても「まあいいや」と思えるほどの価格設定なので、気楽にお買い物できます。
もう一つの魅力は「品揃え」。なんだこれ?と思うような奇抜なものもありますが、どこかで流行していそうで、だれかの好みに合いそうなデザインのものは、だいたい用意されているような印象があります。

時々で移り行く流行りに乗り遅れたくない、そんな若者にとって、いろんなスタイルを無理なく手軽にお試しできる。怪しさを上回る魅力が、そこにはありそうです。

②BeReal:「ありのまま」の正体

2020年ごろにリリースされたSNS、BeReal。(ビリールが正式呼称という説もありますが、世の中的にはビーリアルと読まれることも多いようです。)
こちらは、ランダムに通知が来たタイミングから2分以内に、前面と背面のカメラでほぼ同時撮影されるフィルター加工なしの”リアル”な写真を友達とシェアする、という機能がかなり限定されたSNSプラットフォームとなっています。

2017年の新語・流行語大賞が「インスタ映え」だったそうですが、そこから数年経った今では「盛らない」、「映えない」、「リアル」というところが若者に受けて、利用者数が増えてきているそうです。

しかし、よくよく観察をしてみると、「ありのままのリアルな姿をシェアしよう」というコンセプトのSNSにもかかわらず、不思議なことに、「盛れるBeRealの撮り方」のような投稿がかなり多くみられます。

@yu_rinasabuuuu

ビーリアルでこの撮り方したら盛れた

♬ original sound - nadd🩹 - nadd🩹

私はこの現象を見て、かつての「ナチュラルメイク」と同じ匂いを感じました。
自然に見える。けれども決してリアルな「ありのままの姿」ではない。
精巧に仕立て上げられた「ナチュラル」や「リアル」が、その世界にはあるような気がします。

③自然界隈:BeRealを引き立てる「自然」

自然、ナチュラル志向の高まりを受けてなのか、「自然界隈」というワードも生まれてきているようです。

ここで挙げた「自然界隈」という言葉は、高原や川などの自然を好む人たち、その周辺のことを指します。 自然豊かな場所に出向き、デトックスしている写真や動画に「#自然界隈」というようなタグをつけて投稿するといった使われ方をするそうです。
「BeReal映え」が期待できる、という声もあるそうで、「自然」ってなんなんだろうと考えさせられました。

自然を楽しむ行為をしている姿を、人に見せるために切り取り、SNSプラットフォームにのせた瞬間に「自然」が「自然でない」もののように感じられるのは、なんとも不思議です。

私たちの「リアル」はどこにあるのか

今回、2024年のトレンドとなりそうな、TEMU、BeReal、そして自然界隈の3つについて考察してきました。

その3つのものごとと、切っても切り離せなかったのがSNSの存在ではないかと思います。

コロナ禍を経て、「無理はしたくない」、「自分らしくありのままの自然でいたい」といった価値観が許容され始めてきてはいたものの、やはり日々の行動の根源には「見られること」が意識されているような気がします。
人生の半分近くをSNSとともに歩んでいるZ世代においては、「盛り」「映え」といったあからさまなトーンは敬遠されつつある傾向にあるようですが、「ありのままの自分」より「ちょっといい感じに演出した自分」を見せることが、すでに無意識的な行為になっているのかもしれません。
むしろその行為自体が、Z世代における「リアル」なのだともいえそうです。

だったらSNSをやめたらいいじゃない!という話もあります。
しかし、日常生活に深く入り込んでいるSNSから離れることは、特に若者にとっては、呼吸をするのをやめるくらい難しいことなのではないでしょうか。

2024年は、SNSとの距離感を見定めつつ、「リアル」な自分らしさというものをどうとらえるのか、改めて考えてみたいです。

文:シルホド!note編集担当 友田





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