【アーカイブ動画公開中】共同セミナー『生活者の買い物行動から逆算するコミュニケーション設計』
シルホド!では、特に店頭での生活者のお買い物行動に注目し、「買いたい気持ち」を掘り下げて考える「購買動機探偵団」という活動を行っております。
その活動の一環で、2023年8月1日(火)に店頭カメラ調査のパイオニアであるゴウリカマーケティング株式会社 (旧コニカミノルタマーケティングサービス株式会社)の大塚氏と共同セミナーを開催いたしました。
今回はそちらのセミナーについて少しご紹介させてください!
生活者のドラッグストアでの買い物行動って?
皆さまは、普段ドラッグストアで商品を買い物するとき、どのような行動を取られていますか?
マーケターの皆さまは、顧客がどのような行動を経て購入に至ったのか(至らなかったのか)把握されていますでしょうか?ID-POSデータやインタビューには出てこないリアルな買い物行動って気になりますよね?
セミナーでは実際の風邪薬売り場での調査結果*から生活者の買い物行動を紐解きつつ、最適なコミュニケーション設計の考え方についてご紹介しました。
*参考資料:2023年6月発信のプレスリリース
ゴウリカマーケティングのショッパーデータ分析コンサルティングサービス「Go Insight」を用いて、 2022 年~2023 年の冬季における生活者のドラッグストアでの風邪薬に関する購買行動について調査・ 分析
まずセミナーでは、調査・分析データから見えてきた以下「4つのファインディングス」について、それぞれデータをご紹介しながら解説をしています。
風邪薬は「店頭で迷って買う」商品
風邪薬は納得感がないと購買されにくい商品カテゴリ
テレビCMの情報だけでは商品選択の決め手にはなりづらい
特定症状につながる訴求が比較検討の際に選ばれている
風邪薬を選ぶとき、生活者は店頭で悩み・迷っている
noteでは、 風邪薬は「店頭で迷って買う」商品 について簡単にご紹介させていただきます。
今回調査対象とした売り場では、滞在時間分布として「200秒以上滞在している人」が多く、売り場で長時間滞在されている人が多いことが見て取れます。
200秒滞在されている方は、薬剤師と相談されている方やスマホをご覧になられていたり、親子連れやご夫婦で来られて相談されている様子が店頭カメラの調査で明らかになりました。
別調査の他の売り場(食品・洗剤など)と比較しても、200秒を超えて検討している人はほぼいないということだったので、風邪薬特有の傾向にあるといえそうです。
また「Go Insight」では売り場での”商品の接触回数やその順番”も捕捉しています。今回の売り場では平均2.5回売り場で商品が手に取られていました。
また最も多い方で19回も商品を手に取っていたということもわかりました。
(なお、一般的な食品の場合、多くて5~6回の接触とのことです)
これらの結果から鑑みて、他の商品カテゴリと比較しても風邪薬は店頭で迷われて買う商品であるということがいえそうです。
私自身、昨年冬に風邪薬を購入しようとした際、数ある商品の中から「どれが今の自分の症状にあっているのだろうか?」「どれが一番早く効きそうかな?」と風邪薬の棚の前で時間をかけて複数商品と比較しながら吟味して購入していました。
コロナ禍を経て、生活者の風邪薬や症状に対する意識が高まり、より慎重に買うように変わってきているようにも感じます。
実際の売り場で生活者の購買行動を定量的に分析したり、店頭カメラの動画で定性的に検証すると様々な気づきや課題が見えてきました。
セミナーではこのように取得したデータを分析して、「4つのファインディングス」をご提示しながら、最後にソリューション例をご紹介させていただきました。
その他のファインディングスが気になる方は…
ぜひアーカイブ動画をご視聴ください
セミナーでは風邪薬売り場の調査結果を中心としたお話をしておりましたが、その他、弊社で取り組んだ冷菓売り場での行動観察から導きだされたソリューション提案事例などもご紹介しております。
(実際のお悩みに応じ、独自の分析からソリューション提案まで、一貫してご提供させていただいています。)
詳しくは、以下アーカイブ動画をぜひご視聴ください。
「買いたい気持ち」をつくりだす店頭購買行動を起点としたソリューションを提供を目指して
ここまで共同セミナーについてご紹介させていただきましたが、
最後に本取り組みの背景についてすこしお話させていただきます。
店頭は、すべてのマーケティングの成果が「買うか、買わないか」で端的に表現される、格好の分析ポイントだと考えています。
生活者の本当の「買いたい気持ち」を探し当て、気持ちを動かすソリューションを提供し、買い続けてくれる真のお客様を増やしていくこと。
そのために、生活者観察シルホド! では店頭購買行動計測に強みを持つ社外パートナーとタッグを組み、「購買動機探偵団」という活動を始動いたしました。
今回の店頭調査はその活動の一環として行っております。
現在も店頭調査に留まらず、独自の分析手法で「買いたい気持ち」をつくりだすソリューション提供に取り組んでおります。
少しでもご興味持たれた方、お話を聞いてみたい方がいらっしゃればお気軽にお問い合わせください。
文:シルホド!note編集担当 小林